Journal of Anesthesiaのインパクトファクター発表に寄せて

某学会が発行している雑誌にJournal of Anesthesia(JA)という英文誌があります。インパクトファクターが付いたそうです。

0.837ということで掲載された論文は平均したとしてもしっかりとは引用されていないことがまるわかりとなってしまいました。

昨日ふと思い少し調べてみました。ソースはSCOPUS

2000年から 2009年までで 10回以上の被引用回数の論文の数は以下のとおりでした。

2000年ー1
2001年ー2
2002年ー3
2003年ー4
2004年ー3
2005年ー8
2006年ー4
2007年ー2
2008年ー1
2009年ー0

被引用回数の一番多いのは42回の論文でした。また10回と言わず5回でも引用されていればほとんど神論文です。

被引用回数10回以上の論文のほとんどは総説です。原著で引用回数を稼ぐ論文がどんどん出てこないと某ASAの雑誌を抜き去ることはできないと思います。

JAの欠点の一つは査読システムです。
findingに価値をおいて”良い”研究を世にだそうという視点からの査読者が少ないと思います。僅かな瑕疵をことさら問題として重箱の隅をつついているかまともに原稿を読み込んでいない査読かどちらかです。
この悪い連環を切らない限りこの雑誌が浮かび上がることはないと断言します。

もっともぼくは雑誌ののインパクトファクターなどあまり重視していません。結局は個々の論文の引用回数です。でもインパクトファクターの高い雑誌に乗らないと引用回数が上がらないことも事実です。
その意味である程度のスタンダードな線はクリアしたいと常々思っています。

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