麻酔中の夢ー再録

麻酔から覚醒した患者さんが夢を見ていたとおっしゃることがあります。
鎮静度、年齢、性別いろんな要素が関係していると思いますが今までしっかりした調査が無かった。とくに鎮静度を要素として取り入れた研究が無かったのですが今回、BIS monitorを用い鎮静度を考慮した夢の研究をしたという報告です。

The Journal of the American Society of Anesthesiologists, Inc. – Anesthesiology Abstract: Volume 106(1) January 2007 p 33-42 Dreaming during Anesthesia and Anesthetic Depth in Elective Surgery Patients: A Prospective Cohort Study.

この論文に寄れば
若い(35歳以下)、元気な(ASA PS1)の男性は”夢を見やすい”とのことです。
propofolを用いてTCIをしてたとか、開眼までの時間が短い(14分以下)ことなどは”夢をみる”には有利に働きます。
おもしろいことに日常どれくらいの頻度で夢をみるかとは相関が無いそうです。

以前の職場は今の職場と比較して麻酔後に患者さんと話す時間が格段に長かったです。いろいろ聞いてみると患者さんの主観的には結構いろんな体験をしていたことに気づきました。

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