book!-論文を書いてみよう! 諏訪邦夫-再録

再録です。

論文を書いてみよう!

2005年の11月に出版された本ですが、最近読んでみました。
読者としては、医学部の学生、研修医、医学系大学院生が想定されていると思います。
中でも、題名にあるとおりまた一番はじめに説明されているとおり、論文や報告にする内容は既に手元にあるのだが、論文の書き方が分からないとか、どうもうまくかける気がしないと考えている人向けの本です。論文のネタをどうやって探すかという本ではありません。また諏訪先生の著作の多くで見られる特徴ですが特定のアプリケーションの解説書ではありません-これがこの本の強み。

この本の中核をなすのは第一章と第二章で紹介される”コンポーネント”という概念とそれを用いた論文執筆の手順です。特に第二章”コンポーネントを作る技術”のうち”文章はメモから書く”と”文章自体のテクニック”は方法論として習得したら役に立つと思います。
第一章と第二章を一度でも読んでいるのといないのでは症例報告一つ書くにしてにしてもだいぶ違うと思います。この部分に限ればいままで相当数の論文を書いてきた人にも一読の価値はあると思います。

”英文を書く”という章もありますが、有益な情報はありません。あくまでこの本は論文をどう書いていくかという事に主眼が向いています。

はじめての症例報告を書くはめになった先生方などには最適だし執筆を指導する先生もまずこの本読んでから書き始めてよと提示する目的には最適と思います。いままで相当数の論文を書いている先生でも時間があれば読んで損はないというような本です。

Similar Posts: