paper of the week #31

The Journal of the American Society of Anesthesiologists, Inc. – Anesthesiology Abstract: Volume 107(2) August 2007 p 221-231 Avoidance of Nitrous Oxide for Patients Undergoing Major Surgery: A Randomized Controlled Trial.

4000人規模の国際他施設間randomized control trial(実際にデータを採取した対象は2050人)
二時間以上麻酔において30%酸素70%亜酸化窒素群と80%酸素20%窒素群に患者を振り分けて様々な因子についてデータを採取し解析した。
重篤なPONVの発生率、無気肺の発生率の上昇、その他の重篤な合併症の発生率が有為に30%酸素70%亜酸化窒素群で多かった
という報告

30日以内の死亡率などには差はなかったが、これは死亡率そのものが低くpowerの面で不足かもしれない。

この研究で果たして一酸化窒素が悪者と結論できるかは疑問である。
なぜなら比較の対象が
30%酸素70%亜酸化窒素群
vs
80%酸素20%窒素群
だからだ。
つまり吸入酸素分圧の差が重要なのかもしれないからだ。

雑誌「臨床麻酔」の特集は「亜酸化窒素の功罪」ですね。この特集では、「功」が強調されていたような気がします。
ぼくは,アンギオ室などで配管の都合上窒素が使えない場合を除き亜酸化窒素は小児症例も含めて、この2年半ほどは使っていません。

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